BAの価値は、実践の成果によって示される 
~ 学びを実践へ、実践を組織の力へ ~ 
 
生成AIの進化により、ビジネスアナリシス(BA)を取り巻く環境は大きく変化しています。
情報の収集や分析、要求の整理、文書の作成など、これまでBAが担ってきた活動の一部は、
AIによって効率化・高度化されつつあります。 
 
しかし、分析が高度になり、優れた提案ができるようになったとしても、それだけでビジネスの
価値が生まれるわけではありません。提案が意思決定につながり、組織の行動が変わり、
実際の成果として現れてこそ、BAの価値が実現したといえるのではないでしょうか。 
 
私は、これからのBAにとって、分析の質とともに「価値実現に対する責任」が一層重要になると
考えています。もちろん、BAがすべての成果に責任を負うという意味ではありません。
経営者や事業部門、IT部門など、多様な関係者とともに、期待する価値を明確にし、
その実現までを見通して変革を支えることが重要なのです。 
 
10月には、IIBA日本支部のBA基礎講座を実施しました。BAの体系的な知識や技法を学ぶことは、
その第一歩です。
さらに、2026年9月時点の日本における有効認定者数は、CBAPが466名、ECBAが276名となっています。
新規取得者数もそれぞれ5名、13名となっており、専門性を身につけようとする方々の取り組みが続いています。 
 
一方、これから私たちが考えるべきことは、こうした知識や専門性を、いかに実際のビジネスの
成果へと結びつけていくかということではないでしょうか。 
例えば、業務プロセスを改善した結果、顧客にどのような価値が生まれたのか。
システムを導入した結果、組織の意思決定や事業の競争力はどう変わったのか。
AIを活用した結果、単なる効率化を超えて、どのような新しい価値が実現したのか。 
こうした成果を具体的に示し、共有することが、BAの社会的な認知と専門職としての評価を高める
ことにつながると考えます。 
 
その意味でも、11月20日にステーションコンファレンス東京で開催するIIBA日本支部フォーラムは、
大変重要な機会です。 
今年度のフォーラムでは、ビジネスアナリシス賞(BA賞)の選出も予定されています。
BA賞は、優れた取り組みを表彰するだけでなく、BAがどのような場面で、どのような価値を
生み出したのかを社会に伝える機会でもあります。 
優れた実践事例から学び、その知見を自らの現場に持ち帰り、新たな成果へとつなげていく。
その積み重ねこそが、日本におけるBAの普及と発展を支えるのではないでしょうか。 
 
今後、AIの活用がさらに進むにつれ、分析や提案そのものの生産性は飛躍的に向上していくでしょう。
だからこそ、BAの専門性は、成果物を作成する能力だけではなく、変革を実現し、
その価値を確かめる能力によって、より強く評価されるようになると考えています。 
 
「BAを学ぶ」から「BAで価値を生み出す」へ。そして、その成果を社会で共有することへ。 
 
IIBA日本支部が掲げるビジョンを実現するためにも、学びと実践、そして成果の共有を
つなぐ活動を、会員の皆さまとともに広げていきたいと思います。 
11月20日のフォーラムで、皆さまとお会いできることを楽しみにしています。 

(IIBA日本支部 副代表理事 古川 昌幸)
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